2017年10月24日 更新

がんは熱に弱い。 今、温熱療法が注目される理由は?

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19世紀にあったがんの治療法

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アメリカのニューヨークで骨専門の手術医をしていたウイリアム・コーリー(William Bradley Coley)医学博士は、1890年に自分が手術を担当した患者が骨肉腫で亡くなったことが納得できず、ガンに対する調査を始めました。病院の過去の事例を調べると、フレッド・シュタイン(Fred Stein)という肉腫の患者が、丹毒(化膿レンサ球菌による感染)にかかって高熱を出した後に、がん腫瘍が消えてしまった記録を見つけました。

さらに調査を進めると、ロベルト・コッホ(Heinrich Hermann Robert Koch)、ルイ・パスツール(Louis Pasteur)、エミール・フォン・ベーリング(Emil Adolf von Behring)といった著明な細菌学者が残した記録にも、丹毒によるガン腫瘍の縮小が記述されているのを発見します。そして博士は、1891年5月に、がん患者に初めて、丹毒に意図的に感染させる治療をしたところ、患者は著しく病状が改善し、その後8年半も生き延びたことがわかりました。

コーリー博士は、手術や放射線治療を受けた患者にわざわざ菌を投入する療法を開発しました。菌に反応した免疫が、菌を退治するために出した高熱によってがん細胞が死滅する、独自の理論を提唱し、やがてそれは「コーリーの毒(Coley’s Toxins)」と呼ばれる治療法になります。コーリーの毒は、化膿レンサ球菌と、腸内細菌科系のセラチア菌の混合物です。当初は生きた細菌を投与しましたが、別な病気を誘発する恐れがあることと、死んだ細菌を与えても免疫が同じように反応することが分かり、細菌の死骸に置き換えられました。

欧米の医療や薬品業界が「ノー」

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コーリーの毒が初めて患者に投与されたのは、1893年1月です。腫瘍患者は、当時16歳だったジョン・フィッケン(John Ficken)。彼の腹部の大きな腫瘍は消え、その後26年間、42歳で心臓発作を起こして亡くなるまで、がんは再発することなくずっと健康でした。

コーリー博士の成功を受けて「コーリーの毒」はアメリカやヨーロッパに瞬く間に広がります。42人の医師が、コーリーの毒の成功例を発表するようになりました。ところが、医療や薬品業界の主流が、これに〝待った〟をかけます。米国がん協会(American Cancer Society)や英国がん研究所(Cancer Research UK)などが、コーリーの毒に対する否定的な見解を次々と発表したのです。細菌を体に与えるのは危険だからなどの理由で、欧米のほとんどの地域で、使用を禁じられてしまいます。

そして自分たちが開発した抗がん剤などの治療法を守るため、アメリカやヨーロッパのほとんどの地域で、コーリーの毒の使用を禁じてしまいました。アメリカではFDA(米国食品医薬品局)が、臨床試験以外での使用を禁止するなど、医療界の主流は相変わらず、抗がん剤、放射線、手術以外の療法を認めたがりません。

コーリー理論を応用した温熱療法

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コーリーの毒ががんに効くのは、細菌に体が反応して高熱を出すことにあります。つまり、コーリーの毒に入っている細菌に体が反応して高熱を出すため、熱の代謝が悪いがん細胞が、高熱のために活動を停止するか、死滅してしまうのです。

一方、がんに対する研究も進み、がん細胞が作る新生血管は普通の血管に比べて、熱の代謝が悪いことが分かり、がん細胞は高熱に耐えられないことが判明します。そこで、このコーリー博士の発見にヒントを得て、温熱療法(Hyperthermia Treatment)が開発されます。遠赤外線などの電磁波によって、体の内部の温度を上げるものです。この温熱機は、最初にドイツで開発されました。

これは温熱と言うより、高熱療法といえるものでした。外から遠赤外線などの電磁波を与え、体の中の温度を上昇させるのです。体温が45度以上になると、がん細胞も普通の細胞も死滅するといわれています。43度から44度では、普通の細胞は生き延びますが、がん細胞は死滅します。40度から42度の範囲では、がん細胞は死にはしなくとも、活動がほぼ止まると見られています。

理想的なのは43度から44度の範囲に体温を保つことでした。しかし温熱機でこの範囲の体温を保つのは難しく、へたをすると45度以上になってしまい、普通の細胞にも危険です。そのため、温熱機が目標とする体温は40度から42度の範囲で設定したところ、がん細胞の活動は非常に鈍り、がんを死滅させる療法に対する抵抗力が落ちることがわかったのです。

メキシコ、ティワナ地区で実績

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温熱機は、体の一部の温度を上げる部分温熱と、全身の体温を上げる全身温熱があります。この温熱療法を最も採用しているのは、メキシコのティワナ地区の病院やクリニックとされています。ティワナはがん治療に関しては世界で最も自由な地区です。がんに対する療法の多くが認可されています。

それに対してアメリカなど多くの地域は、医療と薬品の主流の人たちが、自分たちの従来の手法を守るため、政府に働きかけてがんじがらめの規制を作っています。それゆえ新しい手法が全く認可されません。それどころか、あえて新しいことをしようとする医師や研究者は、逮捕され、処罰されています。

ティワナ地区の医師が温熱療法を使うのは、高熱によって、がん細胞の抵抗力が落ちるからです。がん細胞は様々な手を使って、自分を殺そうとする療法に抵抗して生き延びようとします。ところが高熱だと、がん細胞の生存活動が鈍るため、いろいろな療法が効きやすくなります。抗がん剤や放射線も、はるかに効くようになるといわれます。

メキシコのティワナでクリニックを持つヘルベルト・アルバレズ(Gilberto Alvarez)医学博士によれば、全身温熱療法を併用すると、抗がん剤は半分以下で、放射線は5分の1くらいで、同じ効果を発揮するそうです。つまり、温熱療法を使えば、抗がん剤や放射線の投与量をかなり減らすことができ、それだけ副作用も軽くなるのです。

抗がん剤や放射線を主力とするアメリカなどの医療の主流派こそ、温熱療法を使うべきだとは思いませんか?抗がん剤や放射線の使用量を減らされたら、自分たちの収入も落ちてしまうということなのでしょうか。
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