熱中症予防、決め手はミネラル!|細胞レベルの暑さ対策、教えます!

暑い夏が続いています。

テレビでは熱中症に関するニュースや対策法など、多くの情報が飛びかっていますが、熱中症の症状を訴える人は増加傾向。2018年には10万人近くの人が救急搬送されています。

温暖化が進み気温が上昇していることが熱中症患者の増加を加速させているともいえますが、効果的な熱中症対策には体の“内側”に目を向けることが大切です。

熱中症とは

 

熱中症とは、暑さで体温の調節機能が働かくなり、さまざまな不調を引き起こす病気です。

めまいや頭痛、立ちくらみ、体がぐったりするなどの症状から、意識障害や呼吸困難など命に関わるほど悪化することもあるので、決してあなどれない病気です。

発病の原因は一般的に、急激な体温の上昇体内の水分・塩分のバランスの乱れから起こるとされています。

熱中症の名前から、炎天下での作業や運動時に起こると思われがちですが、実は梅雨の合間に突然気温が上がったり、身体が暑さになれていない時こそ要注意。

最近は、屋内の温度や湿度の高さから熱中症にかかることもあり、居住施設が救急要請全体の4割近くを占めるなど、室内型の熱中症が目立っています。

なぜ熱中症になるの?

 

熱中症になるメカニズムは、症状によって異なりますが、大きく分けると以下の2つが考えられます。

水分・栄養不足

いわゆる脱水症からくる熱中症で、頭痛や吐き気、全身の倦怠感や痛み、手足がつったりけいれんするなどの症状が特徴で、体温も低下しているケースが多くみられます。

水分や塩分、マグネシウムの不足が主な原因とされています。

体内調節機能が働かなくなる

このタイプの熱中症は、体内に熱がこもり、自律神経などの調節機能が働かなくなることで起こります。意識障害や失神などの症状が起こり、悪化すると命に関わることもあるため、とくに危険度が高いとされています。

厳しい暑さや体温や水分のバランスを調整する「ミネラルが不足」することで発症のリスクが高まります。

いずれにしても、気温が高い夏場、水分や体の栄養状態がよくないことが原因です。

熱中症を防ぐためには?

熱中症は、食欲不振や睡眠不足などのちょっとした体調の変化がきっかけで発症することもあるため普段からの予防が大切です。

まず、一般的な熱中症対策として意識すべきは、夏の暑さ対策と水分補給です。

外出時は、帽子や日傘なので直射日光を避け、長時間屋外にいる場合は、定期的に日陰や涼しいところで休みましょう。

屋内でも、熱中症予防は欠かせません。

適度にエアコンや扇風機を使用し、部屋に熱がこもらないように換気することで熱中症のリスクを軽減できます。

 

水分補給も忘れてはいけません。

身体の熱を逃がすためには、水分が必要不可欠。

ここで言う水分は、「水」のことで、お茶やコーヒー、スポーツドリンクなどのことではありません。

お茶やコーヒーは、利尿作用があるため、必要な栄養素も一緒に排泄されてしまうなど、本来の水の役割が十分に果たせないと考えられます。

スポーツドリンクも、糖分や塩分が必要以上に含有されていることが多く、返って体内の栄養バランスを崩すことにもつながりかねません。

スポーツや運動をするとき以外は、純粋な水で水分補給することがオススメです。

 

熱中症予防の決め手

夏の暑さ対策、そして水分補給は、多くの人が意識して取り組んでいると思います。

それでも毎年夏になると、熱中症の症状を訴える人は減るどころか増える一方です。万全な熱中症対策には、あともう一歩、何が必要なのでしょうか?

スバリその答えは、「ミネラルを十分に補給すること」です。

実は熱中症対策において、ミネラルは水と同じくらい重要といっても過言ではないのです。

ミネラルには数多くの種類があり、それら一つひとつにそれぞれ重要な役割があります。

熱中症に関わりがあるミネラルというと、汗と一緒に排出される塩分(ナトリウム)を思い浮かべると思います。

もちろん塩分も大切ですが、それと同じくらい注目すべきミネラルは「マグネシウム」「カリウム」です。

マグネシウムは多くの酵素反応や代謝作用にかかわる一方、体温調整にも関係しているミネラルです。

体の表面から熱を逃し、体温を下げるなどの働きがあるマグネシウムは、まさに「体内の天然エアコン」と言えるでしょう。

対してカリウムは、自律神経などの神経組織の機能を適正に保ち、体内の水分や塩分を調整する働きがあります。

いくら水分を補給しても、これらの調整機能が正常に機能しなければ、熱中症になる可能性は十分にあります。

暑さ対策や水分補給に合わせて、マグネシウムやカリウムなどのミネラルを十分に補給することで、熱中症のリスクは最小限に抑えられると言えます。

 

ミネラルを多く含む食品

熱中症と特に関係があるマグネシウムやカリウムはどのような食品に多く含まれているのでしょうか。

ここからは、これらのミネラルを効率よく摂取できるおすすめ食品をご紹介します。

 

マグネシウムを多く含む食品

アーモンド / カシューナッツ / ひじき / わかめ / のり / スルメ / 牡蠣 / えび / 玄米  / 落花生  / 大豆 / オクラ / しいたけ / バナナ / 柿

 

カリウムを多く含む食品

にんじん / かぼちゃ / ほうれん草 / 小松菜 /トマト / たけのこ / バナナ / スイカ / 春菊 / アボカド / キウイ / メロン

 

マグネシウムは、豆類や穀類、野菜、海藻、魚介類など、カリウムは緑黄色野菜やフルーツに多く含まれている傾向があります。

また、野菜や果物は水分を多く含んでいるので、水分補給の面でも、オススメできる食品です。

普段の食生活で、上記のようなミネラルが豊富な食品を積極的に取り入れることで、熱中症予防はもちろん、疲れにくい体づくりにつながります。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

暑さ対策や水分補給などの基本的な熱中症対策に合わせて、マグネシウムやカリウムの重要性についてお分りいただけたと思います。

マグネシウムやカリウムは、細胞内に多く含まれており、エネルギーを作る上でとても大切な栄養素でもあります。

暑い夏、一日一日を元気に過ごすために、水、マグネシウム、カリウムの3つを忘れずに補給してください!