糖尿病は食原病|ケトン食に切り替えて無理なく体質改善!

生活習慣病の多くは、「食原病」と言われています。

とくに糖尿病の発症には、日々の食事が大いに関係しています。

糖尿病は、口から摂取した糖分がうまく代謝できず、尿の中に糖が混じって出てくる病気です。

なぜそんなことが起きてしまうのでしょうか?

日々の食生活の乱れや運動不足が主な原因とされていますが、一度発症すると食事制限によるストレスなどから薬に頼りがちになりやすいとも言われています。

その問題を解決する糸口となるのが、いま話題の「ケトン体」です。

ケトン体は「油脂」の代謝過程で生産される物質で、近年医師や専門家の間で急速に研究が進み、様々な健康効果が期待できることがわかってきました。

無理せず美味しく食べながら、糖尿病の予防や改善につながる「ケトン食」。

実際に食生活に取り入れ、健康増進に励む人が増えているようです。

なぜ糖尿病になるの?

糖尿病には大きく分けて1型と2型があります。

糖尿病患者のほとんどが2型糖尿病で、これがいわゆる食原病と言われている疾患です。

2型糖尿病は、血糖値を下げるホルモン(インスリン)が機能しない、または分泌量が減ることで高血糖状態が続いてしまう病気です。

合併症として目や腎臓などの機能障害につながるため、薬の服用や食事制限などが一般的な治療法とされています。

ではそもそもなぜ糖尿病になってしまうのか。

遺伝的な要因もあると言われていますが、本当にそれだけなのでしょうか?

数十年前までは、糖尿病を発症する人はいまほど多くありませんでした。

戦後、食の欧米化が進み日本の食環境は急変しました。

精白された小麦粉で出来たパスタやピザ、パン、白い砂糖をふんだんに使ったケーキやお菓子、甘いジュースなどの登場です。

また、ハンバーガーチェーン店やファミレスなどのファストフード店が続々と現れ、精白された食品が大普及しました。

この精白された食品こそが、糖尿病を始めとする様々な食原病の原因の一つではないか、と考えられているのです。

精白された食品の問題点

エネルギー源

私たちは毎日の食事で精白された食品を必ずと言っていいほど口にしています。

玄米ではなく白米、黒糖ではなく白砂糖、全粒粉の小麦粉ではなく真っ白い精白された小麦粉など。

様々な食品が加工され、自然の状態からかけ離れた姿となって私たちの口から入ってきます。

これらの食品はカロリー栄養学で考えると、炭水化物は1gあたり4kcalと同じものとして扱われています。

しかし、肝心な「栄養素」はどうでしょうか?

精白されてしまった食品は、代謝に必要なビタミンやミネラルなどの重要な栄養素が抜け落ちた糖質だけの食品と言えます。

糖質の代謝にもビタミンやミネラルは不可欠なので、精白された食品を食べれば当然ビタミン・ミネラル不足に陥ります。

結果として糖質の代謝不全を招き、膵臓の機能の低下などから糖尿病などの発症につながるとも考えられるのです。

それでは糖質の代わりにどんなものを食べればいいのでしょうか?

その答えになるのが今注目の「ケトン体」なのです。

ケトン体とは?

不飽和脂肪酸を多く含むオイルを摂取

ケトン体は、「油脂」から作られるもので、私たちのエネルギー源となる物質です。

数十年前までは、糖質(ブドウ糖)が、人間の唯一のエネルギー源と言われていましたが、ケトン体の発見によりその考えはくつがえされました。

私たちの祖先は、もともとこのケトン体をエネルギー源として使っており、むしろ糖質はほとんど食べていませんでした。

ですから、現代の糖質に溢れた食環境下では、食原病が広まるのも無理はありません。

ケトン体は様々な健康効果が期待できると言われています。

糖質のように血糖値を激しく起伏させることもなく、炎症を引き起こす元凶にも成り得ません。

糖尿病やがんの治療にケトン体を用いた「ケトン療法」を取り入れている医師も少なくありません。

まさに糖質に変わる次世代のエネルギー源として注目されているのです。

糖尿病にはケトン体

では、糖尿病とケトン体の関係性について迫っていきましょう。

糖尿病を「栄養」の観点からみていくと、有効な解決策が見えてきます。

糖尿病の一番の問題は上りっぱなしの血糖値です。

日々の食事をタンパク質や油脂などが中心の「ケトン食」にすると、必然的に糖質制限ができるため血糖値は安定します。

さらにエネルギー源は、油脂からつくられるケトン体を利用することになるのでこちらも心配ありません。

糖尿病になるとインスリンが働かなくなるため糖質をエネルギーにすることができず、ケトン体が通常よりも血中に多くなります。

こうしたことから、ケトン体が悪者扱いされたことがありました。

しかしこれも「高血糖」自体が問題であり、ケトン体はむしろエネルギー源として必死に身体を助けていたことが、すでに明らかになっています。

ケトン食は、「糖尿病を改善する食事」といっても過言ではありません。

しかし一般的な糖尿病治療では、厳格な糖質制限を指導することはあまりありません。

そのため、同じような食生活を続けてしまう患者が多く、結果的にはインスリン注射が必要な状態にまで悪化してしまうケースもあるのです。

まとめ

普段からケトン食が中心の食事をしていると、糖質に振り回されない体になります。

糖質を食べると眠くなったり、肌荒れなどの炎症反応が起きることがありますが、ケトン体を上手に使えるケトン体質になってしまえば、たまに糖質を食べてもこのような症状に悩まされることはありません。

また糖質は依存性が強く習慣的に食べていると、食べずにはいられなくなります。

対してケトン体質は、糖質を欲することも少なくなる上に、頭はクリアーな疲れにくい身体を作れます。

糖尿病の改善や予防にはもちろん、ケトン体について知ることが健康への近道になるのではないでしょうか。

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