フレイル、サルコペニアって何?自分でできる予防法をご紹介!

健康長寿をめざすには、寝たきりにならない体づくり、健康づくりが大切です。

世界一の長寿国と言われる日本ですが、今、65歳以上の高齢者で、低栄養状態に伴う筋力の衰えや認知機能・生活機能の低下などから、心身両面の衰弱がみられる人が増えています。

「フレイル」または「サルコペニア」といった言葉を聞いたことがあるでしょうか?

加齢に伴う、栄養不足や運動不足などが関係して起こる体の異変だとされていますが、なぜそんな状態に陥る人が増えているのでしょうか?

どうすれば逃れられるのでしょうか?

主に栄養面から予防策や対応策を探ってみましょう。

フレイル、サルコペニアってなに?

高齢化とともに最近、盛んに耳にするようになったのが「フレイル」や「サルコペニア」「ロコモティブシンドローム」といった言葉です。

いずれも医療用語ですが、フレイルとは主に「加齢とともに体の活力や運動機能、認知機能などが低下し、生活機能が障害され、孤独や引きこもりなど心身の脆弱化が出現した状態」だとされています。

フレイルには身体的、精神的、社会的な要素が含まれ、そのなかで特に低栄養による筋力低下に伴って心身が弱くなる状態をサルコペニア、足腰など運動器の不安定、低下を招くことをロコモティブシンドロームと呼んで区別しています。

フレイルの語源は、欧米などの老年医学分野で使われる「FRAILTY (フレイルティ:弱さ、もろさ、虚弱)。

日本老年医学会が対応する用語として2014年から提唱し、フレイルティを短くして「フレイル」と呼ぶようになったとされています。

なぜ、フレイルやサルコペニアになる?

高齢化が進むと、なぜフレイルやサルコペニアのリスクが高まるのでしょうか?

年をとると、一般的に若い頃と比べて運動量は減ります。

外出や体を動かす事が少なくなり、お腹が空くことも、食べる量もそれに合わせて減っていきます。

とりわけ問題なのは栄養不足です。

必要な栄養が身体の隅々に行き渡らないと、免疫力の低下、骨の脆弱、転倒、感染症にかかりやすい、生活機能が低下するなどの現象を招きます。

とくにサルコペニアは、低栄養が続くことによって筋肉の量と質の両方が低下した状態で、高齢者の自立を妨げる大きな要因の一つとされています。

怖いのは、筋力低下による骨折、摂食・嚥下障害、誤嚥性肺炎はじめ、心不全や腎不全、呼吸不全など関連する疾患を併発しやすいことです。

その結果、心身障害、衰弱、引きこもり、病気、寝たきりの悪循環に陥ることになります。

低栄養状態のままでは機能や活動の回復にも繋がりにくく、自宅での生活や社会参加も難しくなるというわけです。

どうしたら逃れられるか?

では、フレイルやサルコペニアに陥らないためにはどうしたらいいのでしょうか?

フレイルは、心身の衰弱や孤独、引きこもりなどの要素が絡み合っているので、人によって原因は異なりますが、まずは「必要な栄養をとる」「運動を習慣づける」ことでかなりの改善が見込めます。

サルコペニアは、低栄養により筋力が低下した状態ですから、栄養と運動の両面から対策をとる必要があります。

筋肉は、運動とたんぱく質、アミノ酸などの栄養成分摂取による刺激によって増加します。

適度な運動を継続的に行ない、食事で十分な量のタンパク質を摂取することが重要なのです。

運動は、無理のないペースで毎日、歩くようにすること。

ウォーキング、ジョギング、階段の上り下りをするだけで、筋肉のトレーニングには有効です。

年を取っても、自宅に引きこもらず極力、外出する機会をつくり、他人とのコミュニケーションを保つことが大切です。

専門家は「キョウイク(今日行くところがある)」と「キョウヨウ(今日は用事がある)」をすすめています。健康維持や介護予防のためにもぜひ、実践したいところです。

必要な栄養とは?

そして最も重要なのが栄養です。

とくに筋肉をつけるためのたんぱく質は必須です。

たんぱく質を形成するには20種類のアミノ酸が必要ですが、うち9種類は体内で十分な量を合成できないことから毎日の食事から補う必要があります。

「必須アミノ酸」と呼ばれるもので、食物の種類によって必須アミノ酸の組成は大きく異なり、筋肉の合成の度合が違うことが明らかになっています。

必須アミノ酸のなかでも、とくにサルコペニア対策に必要とされるのが「ロイシン」です。

ロイシンの含有率が高いたんぱく源としては、牛肉、卵、白身魚、ヨーグルトや牛乳などの乳製品、大豆製品など。

カボチャやニンジン、ホウレン草などの緑黄色野菜、ワカメやヒジキなども重要な食品です。

これらは高齢者に不足しがちなビタミン、ミネラルを補ってくれます。

とくに骨や歯を構成するカルシウムは、神経の動きや筋肉の収縮に関与しています。

そのカルシウムの吸収を助け、骨の健康を維持するビタミンDは、筋肉の合成にも深く関わっていることが最近の研究で明らかになっています。

ビタミンDは、きのこや魚介類に多く含まれており、海藻類とともに普段から意識して摂ることを心がけるといいでしょう。

まとめ

健康長寿であるためには、普段からの栄養と運動が何より大切です。

生活の質と同じように、栄養の質を見直すことは心身の健康を保つためにも欠かせません。

栄養のバランスを意識して、体を動かすことを常に心がける。

結局は、それがフレイルやサルコペニア、ロコモティブシンドロームの予防にもつながります。

当メディア上に提供する記事は、健康指導師会監修の元可能な限り情報を精査しておりますが、閲覧された利用者様の解釈において、正確性、完全性、有益性、特定の目的への適合性まで責任を負うものではありません。
また、この記事を閲覧された利用者様が、記事内容をもとに行われる判断、行動、それに伴った結果について保証するものではありません。
利用者様ご自身の責任の下、判断・行動を行って頂きますようお願い致します。