がんの原因は消化不良!|健全な消化を促進する食事・食べ方とは?

俗に「消化不良でお腹をこわす」といいますが、誰にでも一度は経験があると思います。

消化不良は、飲み過ぎ、食べ過ぎなど食生活の乱れ、食べ合わせや過度のストレスなどが原因で起こるといわれますが、一般的にはお腹の痛みや下痢などが治まると、軽度であればたいていは2〜3日で回復します。

しかし消化不良を見過ごしてはいけません。

治ったからといって、再び同じような食生活を続けると大病につながりかねないからです。

すべての病気は、消化不良から始まる。そう言われるほど、実は消化不良は病気の温床といっても過言ではないのです。

 

消化不良で代謝不良

消化不良をなぜ見過ごしてはいけないのか?

消化不良とは、文字通り食べたものが正しく消化されないことです。

消化活動は、私たちの生命維持に欠かせないものです。

なぜなら食べたものが正しく消化されていないと、体の骨や臓器など細胞の隅々にまで栄養が行き届かないからです。

つまり消化不良とは、代謝が正しく行われないことを意味しています。

代謝が悪くなると、体に様々な不調が起こりはじめ、放っておくとがんなどの病気の発症につながることも考えられます。

ではなぜ消化不良が起きるのでしょうか?

それを解明するために、まずは私たち人間の消化のメカニズムについて説明していきます。

 

正しい消化のメカニズムとは?

消化作業は、まず食べ物を口の中で噛み砕くことから始まります。

食べたものは、口の中で唾液に含まれる消化酵素と混じり合って、食道を通って胃に到達します。

胃から小腸を経由していく中でも数種類の消化酵素が分泌され、食べたものを細かく吸収しやすい状態にしていきます。

消化作業が正しく行われていれば、小腸まで届いた栄養素は、分子レベルに近い段階まで分解されます。

分解された栄養素は、小腸の微細な穴である栄養吸収細胞を通じて体内に吸収されます。

体内に吸収された栄養素は、血液を通じて体の隅々まで運ばれ、各臓器や骨格など全身の細胞の元になっていきます。

これが、一般的に言う消化のメカニズムです。

私たちは、正しい消化によってもたらされる様々な栄養素を使って、生命活動を維持しているのです。

 

消化不良を起こすとどうなる?

では、この消化活動が正しく行われていないと身体はどうなるのでしょうか?

まず消化には酵素が必須です。

私たちは、多数の酵素を体内で合成していますが、そのほかに食品から補う必要があります。

食べるものが加工食品や加熱調理をしたものだと、ほとんど酵素が残っていません。

酵素は48度以上の熱によって死滅してしまうからです。

そのため消化酵素が不足し、食べたものが十分に分解されていない状態で小腸へと運ばれてしまいます。

消化が進んでいないものは小腸内で異物と判断され、アレルギー反応が起こったり、未消化の物質がそのまま体内に流れ出るリーキーガット症候群などに陥ることも考えられます。

さらに恐ろしいことは、腸内に遺物吸収されなかった物質があると腸内細菌のバランスが崩れてしまうことです。

 

腸内に悪玉菌が蔓延する

腸内には、大まかにいえば、ビフィズス菌や乳酸球菌のような俗に言う善玉菌と、大腸菌などの悪玉菌、どちらにでもなれる日和見菌(ひよりみきん)が住んでいます。

どれも大切な腸内細菌ですが、バランスが崩れると様々な体調不良を引き起こします。

未消化のままのタンパク質は大腸菌のエサになってしまうため、悪玉菌が増え腸内環境を悪化させます。

悪玉菌が優位になると免疫力が極端に落ち、肌荒れや便秘、アレルギー、がんなどの病気になりやすくなってしまうのです。

腸内環境を悪化させないため、消化不良を起こさないためには、どのような対策をすれば良いのでしょうか?

 

健全な消化活動がなされるためには?

健全な消化活動は、正しい代謝の元になります。

細胞が新しく生まれ変わり、病気しらずの体をつくるためには、ひとえに消化作業が正しく行われることが何より大切です。

きちんと消化ができるには、まず十分に酵素を補給すること。

消化を助ける酵素が豊富な野菜は、サラダなどで生で食べるように心がけ、できるだけ加熱せずとるようにすると良いでしょう。

消化吸収の邪魔をする化学調味料などの添加物も要注意です。

自然界に存在しない科学的なものは、身体で異物と判断されますので、正常な消化吸収が行われません。

化学調味料などは、腸内環境を悪化させる直接的な要因とも言われています。

そのほかにもお酒の飲み過ぎ、糖質に偏った食事は極力避け、よく噛んで食べることが大切です。

 

まとめ

病気になりにくい健康な身体を維持するためには、腸内環境を整え、正常な細胞を作るために必要な栄養素をバランスよく摂取することが大切です。

細胞に必要な栄養素は、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル、ファイトケミカルの5つです。

必須の栄養素ではない糖質は、過剰摂取にならないよう心がけ、生野菜や果物で酵素を十分に補給することが、消化不良のリスクを下げるとともに、元気な身体作りの基本と言えるでしょう。