免疫力を高める食事とは?ポイントは「栄養」と「循環」

季節の変わり目や気候の変動などが続くと、体調を崩したり、体に様々な反応が現われる人は少なくありません。

寒くなる秋から冬にかけて風邪やインフルエンザ、春先には花粉症などのアレルギー症状に悩まされる人も多いと思います。

このような症状は一般的に、

身体の「免疫力」が下がる

と起きやすくなると言われています。

免疫力が下がると身体はどのような状態になっているのか、

さらに免疫力をあげる最重要ポイントの

「栄養」と「循環」

についてお話いたします。

免疫力ってなに?

私たちの体には本来、ウィルスや細菌などの外敵から体を守る機能が備わっています。

それがいわゆる「免疫」です。

免疫は、極めて正常な身体の機能で、人間にもともと備わっている自然治癒力とも言えます。

私たちが生きているこの地球という環境は、様々な菌や微生物、ウィルスなどが点在しています。

免疫とは、自己と非自己を見分け、自分の身体に必要ではないウィルスや細菌、外敵が体内に侵入しようとすると瞬時にそれを発見し、排除しようとする仕組みです。

この免疫機能が低下している時に、外敵が侵入してくるといわゆる風邪やウイルスであればインフルエンザなどの症状が現れてくるのです。

免疫力が低下するとどうなる?

体の中の免疫力が一定に保たれている間は、一般的に免疫機能は正常に働きます。

しかし何らかの要因で、免疫力が低下または衰えると、免疫機能にほころびが生じ、外から入ってくる菌や外敵に体が負けてしまい、いろいろな病気がおこりやすいと考えられています。

風邪やアレルギーなどの症状だけではなく、結核やHIVなどの感染症、がんや糖尿病、心疾患などの重篤な病気も起こりやすくなります。

つまり、体の健康状態を保つには、基本的に免疫力を低下させない、もしくはアップ、強化して常に機能する状態にしておくことが必要なのです。

特に季節の変わり目や気候変動などによる急激な気温の変化は、免疫力を低下させる大きな要因の一つといえます。

なぜ免疫力は低下するのか?

では、そもそもどんな状態になると免疫力は「低下」するのでしょうか?

一般的には、高齢になればなるほど免疫力は落ちる傾向にあります。加齢により体内臓器が萎縮したり、機能が衰えることによって免疫細胞の活力も弱くなると考えられます。

女性の場合は、妊娠するとホルモンのバランスが崩れ、つわりなどで食欲が落ち、栄養状態が悪くなって免疫力の低下を招きやすくなります。

冷えや体温の低下も、健康状態を保つには良くありません。血流が悪くなり、体の隅々まで栄養が行き渡らなくなって免疫力が低下しやすい体になってしまいます。

そのほか、極度のストレス、疲労、睡眠不足、運動不足、栄養不足、飲酒や喫煙なども免疫力の低下に繋がりやすいとされています。

加齢や妊娠は別として、比較的生活習慣に起因するものが多いことから、普段の生活を見直し、改善することで免疫力低下はかなり防げるともいえるでしょう。

つまり、ストレスや体に負荷があまりかからない働き方、勉強の仕方を工夫し、適度な睡眠と運動、規則正しい食事とバランスのとれた栄養を心がけることで、免疫力を保つことは可能なのです。

免疫力をアップするには?

免疫力をアップするには、まずは適度な運動や規則正しい生活が基本です。

また「笑う」ことも一定の効果があるとされています。

そのうえで何より大切なのは、食事と栄養です。免疫力をアップさせることは、免疫細胞を活性させること。

もっと言えば、細胞を新しく生まれ変わらせる「代謝」を活発にすることです。

それにはバランスのとれた食事が大切です。

タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル、植物栄養素をしっかり摂取する必要があります。

最近では、免疫力は「腸内環境」を整えることによってアップすることが明らかになっており、腸内環境に良い食品を摂ることも大切になってきています。

免疫力を高める「栄養」と「食品」

では免疫力をアップさせる食品には、どんなものがあるのでしょうか。

野菜でいえば、生姜、唐辛子、ニラ、ニンニク、にんじん、ゴボウ、長ネギ、玉葱などがあげられます。

果物はりんご、ぶどう、桃、オレンジ。タンパク質でいえば、魚介類は鮭、まぐろ、カツオ、サバなど、肉は鶏肉、牛肉、羊肉などが良いとされています。

これからの寒い季節は、いまあげた野菜や魚介類、肉類を使った鍋料理が、免疫力を高めるのに格好のメニューといえるかもしれません。

食品を摂るうえでもう一つ重要なことは、栄養を体全体に行き渡らせる、つまり

「循環」

させることです。

たとえば、生姜や唐辛子などは血行をよくし、身体を温める作用があります。

循環を促進する、とっておきの野菜としてはレッドビーツも最適です。

免疫細胞を活性化または代謝させるには、循環と同時に一年を通して身体を冷やさないようにすることが大切です。

生姜やニンニク、レッドビーツなど身体を温める食材を使って、体の内側から働きかけましょう。

ぬるめのお湯にゆっくりつかるのも効果的です。

まとめ

いずれにしても、免疫力の低下によって起きる症状は、特別な病気や遺伝性のものは別として、かなりの部分は日常の生活習慣を見直すことで改善できるのも事実。

季節の変わり目や急激な気温の低下などで体調がすぐれない、または風邪をひきやすいと感じたら、まずは食事や栄養バランスを見直すことから始めましょう。

そして体を温め、全体に栄養を循環させることを意識した生活を送ることをおすすめします。

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